大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)3828 判決

主 文

原判決及び第一審判決を破棄する。

被告人を懲役一年及び罰金五十万円に処する。

右罰金を完納することができないときは金二千円を一日に換算した期間

被告人を労役場に留置する。

本裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

本件公訴事実中被告人が法定の除外事由がないのに所定の配給割当公文

書と引換えずマシン油及びシリンダー油を販売譲渡したとの事実(但し、軽油、燈

油等と同時販売した分を除く)について被告人を免訴する。

第一審及び当審における訴訟費用中その二分の一は被告人の負担とする。

理 由

職権を以て調査すると、本件公訴事実中被告人が法定の除外事由がないのに、所

定の配給割当公文書と引換えずマシン油及びシリンダー油を販売譲渡したとの事実

(但し、軽油、燈油等と同時販売した分を除き第一審判決引用の昭和二五年五月一

九日附起訴状添附一覧表中21乃至24、34乃至36、47乃至50の各事実並

びに、同年六月一〇日附同右一覧表中8、10、16、18、23、24、25、

28、29の各事実)については、昭和二七年政令第一一七号大赦令により大赦が

あつたので刑訴四一一条五号四一三条但書四一四条四〇四条三三七条三号により原

判決及び第一審判決を破棄しこの事実について被告人を免訴する。(被告人並びに

弁護人小林忠雄の各上告趣意は一部免訴又は量刑不当の主張であるが以上の次第で

あるから判断を与えない。)

右の免訴にかゝらないその余の犯罪事実に関して記録を精査しても同四一一条を

適用すべき事由はない。

よつて、第一審判決摘示の犯罪事実中前記免訴にかゝらないその余の事実につい

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て法律を適用すると被告人の本件犯行はいづれも臨時物資需給調整法一条四条石油

製品配給規則一一条に該るので、情状により懲役及び罰金を併科することゝし、以

上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四七条本文一〇条四八条二項を適用し

その処断刑の範囲内で被告人を懲役一年及び罰金五十万円に処し、右罰金不完納の

ときは同法一八条により金二千円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し、

なお犯情その他諸般の事情を考慮して、同法二五条により懲役刑については参年間

その刑の執行を猶予し、訴訟費用の負担について刑訴一八一条一項に従い主文のと

おり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官 熊沢孝平関与

昭和二七年一一月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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